矯正治療によって歯並びを整えることができますが、骨格自体を変えることはできません。
骨格自体を治すときには、外科手術が必要になってきます。
具体的にどのような症例で外科手術が必要なのでしょうか?
また、外科手術になるとどれくらい入院する必要があるのでしょうか?
詳しく解説していきます。
骨格のずれは外見だけではなく、機能面にも影響します。
通常の矯正治療だけでは治療できないと判断した場合に外科的矯正治療を行います。
以下のような場合、外科的矯正治療が必要となる場合があります。
【下顎前突】
下顎前突とは、下あごが前方に出ている状態、いわゆるしゃくれている状態のことを指します。
一般的な矯正治療だけでは歯並びを整えることができても、骨格までは変えることができません。
そのため外科矯正治療をして下あごを後ろに下げる必要があります。
【上顎突出】
下顎前突の逆で、上あごが前に出ている状態、いわゆる出っ歯の状態を指します。
出ている歯だけを後ろに下げることによって、歯並びが改善されることもありますが、あごの位置から治す場合は、外科手術が必要になります。
【顔面非対称】
あごがどちらか一方にずれてしまっている場合も、外科手術であごの位置を正しいところにまで戻す必要があります。
まずは術前矯正から始まります。
お口の中を検査、診断をしてからだ約1年時間をかけて、矯正治療を勧めます。
ある程度歯並びのめどが立ってから、外科手術の日程を決め手術を受けます。
入院期間は術後の経過にもよりますが、10日~2週間程度です。
その後、半年から1年半かけて術後矯正を行い、歯並びの最終調整をします。
歯並びが整った後は、“保定期間”に移行します。
骨を安定させて、後戻りしないようにするために必要な期間です。
カウンセリングの段階で、明らかに外科矯正治療が必要だと判断され、“顎変形症”という病名がつけられると、保険適応となります。
その場合、矯正治療は3割負担の方では30万前後、手術代は入院期間や手術の内容によっても変わりますが、30万前後かかることが多いです。
また高額療養費制度の対象になるため申請した場合は一部払い戻しされます。
子どもの矯正の場合はあごの成長を利用することができるため、手術が必要になることはありませんが、大人の場合は外科矯正治療が必要になることがあります。
歯科医師とよく相談をしたうえで、治療を進めていきましょう。
彩都西歯科クリニック
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