小さなお子さまにフッ素を使用する際、健康被害等を気にされて使用をためらわれる方もいらっしゃると思います。
海外でフッ素症の報告などがあり、「フッ素は危険なのでは?」というイメージが根付いてしまいました。
今回は皆様にフッ素を安心して使用していただくため、安全なフッ素量や誤った場合の中毒症状についてご紹介したいと思います。
フッ素はWHO(世界保健機構)で安全性が認められた成分です。
自然界にも存在し、多くの食品や飲料にも含まれるミネラル成分のひとつです。
しかし、どんなお薬であっても用法・容量を誤れば中毒症状を招く恐れがあります。フッ素の規定量はどれくらいなのでしょうか。
フッ素量の目安
フッ素で急性中毒を招く可能性として、体重1㎏あたり2㎎のフッ素量が目安になります。
たとえば体重10kg程度の赤ちゃんであれば20㎎ということです。
歯磨き剤よりも含有フッ素が高い洗口液を例にとって考えてみましょう。
毎日使うタイプのもので約1.6㎎のフッ素が含まれています。なので、もし1本誤って飲んでしまったとしても中毒症状は起こらないということになります。
先にご紹介したように、濃度が薄いものを毎日使用したとしても中毒症状が起こることはありません。
しかし、中毒症状が出ないかと心配になる方もおられると思います。
この機会にフッ素によって起こる可能性のあるとされる中毒症状も理解しておきましょう。
急性中毒
高濃度のフッ素を一気に多量誤飲してしまった場合、吐き気や嘔吐、腹痛などの症状を引き起こす可能性があります。
斑状歯(はんじょうし)
高濃度のフッ素を長期間に渡り摂取すると起こる症状です。
海外で適量より3倍ものフッ素を乳歯に継続して摂取させ、顎の骨の中で形成されていた永久歯に縞模様や斑点が出現してしまった例があります。
骨硬化症(こつこうかしょう)
適量の約10倍以上にもなるフッ素を長年摂取すると骨に症状が現れます。
この症状は痛みなどの自覚症状が無く、レントゲンなどで発見されます。
日本では厚生労働省により濃度の規定がされており、みなさんの身近な歯磨き剤や洗口液に入れることができるフッ素の上限は1500ppm(0.15%)と決められています。
万が一お子さんが誤って飲んでしまっても中毒症状を起こさない濃度の商品しか流通していませんので安心してお使いいただけます。
彩都西歯科クリニックではフッ素塗布も行っております。
小さなお子さまのむし歯予防の際には是非ご来院ください。
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